洋室フローリングの床が鳴る。

歩くたびに床がぎゅうと音がするのは嫌です。

この頃の住宅の床は床組が鋼製束などを使ってできるだけ鳴らないようになりましたが、それでも鳴ることがあります。

木材を使うからには伸縮がありますから仕方ありません。これは大工さんがキッチリと組み上げても起こります。

床材の構造材には土台と大引という呼び名の材料を組み上げます。土台はコンクリート基礎の上に乗っています。その上に柱がのります。大引は床材の下に受けている材木です。その大引を支えているのが束です。昔はこれも木材で支えていましたが今は鋼製の束です。後で上げ下げして調整出来ます。大工さんがこの鋼製束でレベルを見て水平に組みます。なかなか言葉では説明が難しいですが。

昔は全て無垢の木材多用のため湿度によって伸縮していました。木が痩せるのは当たり前でしたが、構造合板,集成材を多用すること、乾燥材を使うことで以前より少なくはなりましたが今でもメンテナンスにたくさん入ってきます。

写真に写っている鋼製束調整で直る床鳴りもあります。しかしむやみに上げ下げするのは床が盛り上がる盛り下がる原因になりますので注意が必要があります。

1階の床なりが多いのですが先ずは音を聞きそれがどこの接続部で鳴っているのか考えながら床下に潜ります。道具も直し方も考えながらです。断熱材を外して構造合板の裏側を見ます。構造合板と大引きとの接合か所が鳴っていることが多いです。その場合は接続部の大引き材が乾燥して隙間があいていることがあります。そこにクサビを打ち込む、ビスで固定する。などの対処をケースバイケースにて行います。すぐに鳴りやむこと、なかなか手ごわく手こずることもあります。暗く狭い床下の中で、奮闘しております。ベタ基礎が当たり前になりましたので,基礎内の移動はべニア板にキャスターを付けたコロにて腹這いになって移動します。基礎内部は1年中で温度変化が少ない空間なので、真夏は涼しいです。基礎内では約35センチの高さの中を移動します。

床下では直らない音鳴りがあります。構造合板の上にフローリングを張っていますが、構造合板とフローリングとの間に隙間ができると塗っていたボンドがはがれて鳴る場合、フローリングの止めている釘が動くことにより釘鳴りなど床下の裏からでは直らない音鳴りがあります。たわみで鳴っているのでその たわみが無くなれば止まります。その現因がわかれば止まります。思った通り一発で止まったときはアフターサービスマンとして嬉しいものです。

 

フローリングの上から注射器にて構造合板との隙間に樹脂ボンドを注入して止めることもあります。床下からの作業では止められない場合の時に選択します。